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ミステリの祭典

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深海のYrr

作家 フランク・シェッツィング
出版日2008年04月
平均点9.00点
書評数1人

No.1 9点 Tetchy
(2010/05/08 01:03登録)
上中下巻の三分冊で合計1,600ページ以上!いやあ、長かった!

深海に埋蔵されているメタンハイドレードの氷塊に巣食う大きな顎を持ったゴカイの発現を皮切りに、クジラやオルカたちが人間を襲い、世界中で猛毒性のクラゲが異常発生する。そしてフランスの三ツ星レストランではロブスターがゼリー状の物質に侵食され、人間にも害を及ぼす。
さらにゴカイはメタンハイドレードを侵食し、とうとうノルウェー沖の大陸棚の崩壊を招き、大津波がヨーロッパに起き、数万人もの命を奪う。そして被害の外だったアメリカにも白くて眼のないカニが数百万匹という単位で上陸し、病原菌を撒き散らし、ニューヨークを死の街にしてしまう、と地球規模的ディザスター小説。ハリウッドが喜んで映画化しそうな題材。実際ブラッド・ピットだったかが映画化版権を所有しているらしい。

とにかく色んな情報が詰まった作品で書こうと思えばいくらでも感想が書けるが、ここはそういう場ではないので、やめておこう。

とにかくフランク・シェッツィングが作家として全身全霊を傾けた渾身の一作。長いけれど決して退屈はしない作品。
再読するには勇気がいるけどね♪

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