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ミステリの祭典

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失われた背景

作家 陳舜臣
出版日1987年12月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2010/04/29 15:08登録)
香港の東方文明研究所から日本支部に派遣された2名の中国人青年が連続殺人に巻き込まれるというお話。
著者の本格ミステリでは珍しい文庫で600ページを超える大長編。序盤で語られる過去のエピソード(骨董贋作事件や中国大陸での将軍暗殺事件)が本筋の事件とどのように関わってくるかの興味で読み進めましたが、いつの間にか焦点が別の方向に向いてしまっています。新聞連載のためか、中盤は殺人容疑を受けた青年の逃亡サスペンスの様相で枚数を稼ぎ、結末のつけ方もあまり工夫が見られません。ファンであればある程度楽しめるかもしれませんが、平凡な出来という感想です。

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