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ミステリの祭典

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本格推理⑬幻影の設計者たち
鮎川哲也編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日1998年11月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 Tetchy
(2010/04/25 01:19登録)
ミステリのアンソロジーとしては記念すべき13巻目ということで末尾には鮎川氏の未収録ショートショートミステリが5編収められている。殺し屋の依頼料が20万円だの、制服を着ていた大学生だのといった時代錯誤の表現があるのは否めないし、ショートコントのような結末もあえて収録しない方がよかったのではと思われたが、まあ、おまけ(マニアにとって見ればお宝だろうけど)ということで。

今回は特にラストの村瀬氏による「暖かな密室」が何といっても群を抜いていた。
あと小説として読ませてくれたのは「黄昏の落とし物」と「紫陽花物語」ぐらいか。
純粋にミステリとして感心したのは「プロ達の夜会」。

玉石混交という言葉があるが、今回も総括するとその一言に落ち着いてしまうようだ。選者の選択眼の眼力に衰えを感じてしまった。残念。

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