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ミステリの祭典

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愚者たちの街
エイブ・リーバーマン刑事

作家 スチュアート・カミンスキー
出版日1999年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2018/04/25 22:53登録)
作者の新境地を開拓したと見られるリーバーマン刑事シリーズの第1作で、このユダヤ人老刑事の私生活がたっぷり描かれた作品になっています。娘の結婚生活の危機やユダヤ協会の運営など個人的問題を抱えながら、一方で娼婦殺しの捜査を進めていく構成です。
ミステリとしては、捜査途中で殺されかかった相棒のハンラハン刑事と、テキサス州の刑事だった市長から真相を明示する直接的な二つの名前を聞いた時に、その名前をわざと書かないという、本格派的なフェアプレイとは全く考え方の異なるものになっています。まあそれはそれでいいのですが、「意外な」真相は今一つすっきりできませんでした。
また、シリーズ第2作『裏切りの銃弾』ではそれほどでなかったと思うのですが、文章が読みづらいと感じました。翻訳の問題でしょうが、文の途中まで読んで、その文で何を言わんとしているのかが見えてこないのです。

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