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ミステリの祭典

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大魚の一撃
スキンク

作家 カール・ハイアセン
出版日1990年07月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 mini
(2011/07/19 09:54登録)
ハイアセンは前から読みたい作家だったのだが、読むなら初期作をと思っていたのに、文春文庫で出てる作は簡単に見つかるのに対して、角川文庫と初期の扶桑社文庫のが見付け難い
それでも角川「珍獣遊園地」はすぐ見付けたが、初期の扶桑社「殺意のシーズン」と「大魚の一撃」が案外と見付けられなかった
扶桑社にレアな古本なんて有るのかよ、と思っていたので意外だったが探してたら両者100円で見付けたので早速購入
執筆順でまず「殺意のシーズン」からと思ったが何と作中の季節設定が12月~1月、じゃぁ冬に読もうと思って「大魚の一撃」に代えたらこれも1月の季節設定
えぇー!これ”バス釣り”がテーマだろ、冬がバス釣りのシーズンかよと思ったが、そこは舞台が亜熱帯のフロリダ州、常夏なんだろうな
でもさ、日本でバス釣りの話を冬に読むのもあれなんで今夏に読む事に

ほんとkanamoriさんの御書評通り、”弾けてる”という表現がドンピシャ
噂ほどユーモア横溢とは思わなかったが、私はユーモアミステリーが特に好きではないのでこれは問題無い
でも最後まで弾けてイカれてるぜ、これは良い、文庫で550頁の長さも気にならず、久し振りに楽しい読書時間を過ごさせてもらった
ただ前半はすごく面白く読めたんだけど、後半は弾け過ぎてプロットがやや散漫になってる印象は有った
まぁでも、この奔放プロットが魅力なんだろうな
ちょっと難を言えば、例えば犬に咬まれた男の処遇など、各エピソードの決着の付け方や収束の仕方が少々下手かなとは感じた
それと自然保護的な社会派志向が鼻につく感もあるが、まぁこれが物語を動かす原動力だからね

No.1 7点 kanamori
(2010/04/20 20:39登録)
マイアミの自然を舞台に、元フロリダ州知事スキンクなど個性的な面々が毎回珍騒動を起こす、奇才の看板シリーズ。
今作は釣り大会の不正を絡めた殺人事件が本筋かもしれませんが、事件より登場人物の奇想天外な行動や独特のユーモアが読みどころだと思います。この頃のハイアセンは本当に弾けていました。

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