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ミステリの祭典

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長崎殺人事件
浅見光彦

作家 内田康夫
出版日1987年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2010/04/10 13:42登録)
グラバー園や稲佐山、島原など長崎の風情と旅情がふんだんに描かれていて、登場人物や作者の長崎に対する愛情が感じられました。おまけに事件の背景にあるのはカステラ業界。これほど長崎色を出せばミステリー要素なんてどうでもいいという感じもしますが、もちろんミステリー色(殺人3件の謎解き)も十分にあります。さらに、カステラ屋の美しい娘が事件にからみながら、叙情的で、福砂屋のカステラのようにしっとりとしたミステリー(変な表現ですが)となっていきます。というわけで、けっこう楽しめた作品です。

長崎に数年間住んでいたので、作品に登場するカステラ屋のモデルはどの店なのかなと想像しながら、懐かしんで読めました。ミステリとしての評価は中程度ですが、浅見光彦シリーズの中ではかなり印象のよいほうです。

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