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ミステリの祭典

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本格推理⑦異端の建築家たち
鮎川哲也編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日1996年05月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 Tetchy
(2010/04/06 21:41登録)
相変わらずセミプロ気取りで自前の探偵を出すのが鼻につく。しかもほとんどがまるで事前に合わせたかのように同じ設定。曰く、「昔、ある事件でたまたま居合わせた(探偵)が、鮮やかに事件を解決して以来、何かと(刑事)が相談に来るのである」。これだけ同じ設定を読まされると飽きてくるのは事実。まあ、実際素人なので上手く本格推理小説に名探偵を無理なく登場させるのにバリエーションを持っていないのだろう。

今回のシリーズでは『三度目は・・・』と『漱石とフーディーニ』が秀逸。特に後者はほとんどプロ並みの筆力の持ち主で、他者と違い、素人名探偵を登場させず、しかも当時の風俗などをたくみに絡ませて、単純なパズル小説に終わっていない。ロマンめいたものを感じた。また前者もパズル小説に終始せず、プラスアルファとなる人情味を絡ませて情理の2面での解決がよい。

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