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ミステリの祭典

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淡雪の木曾路殺人行
高見照彦・結城奈都子/別題『淡雪の木曾路殺人事件』

作家 梶龍雄
出版日1985年03月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2024/12/11 23:49登録)
(ネタバレなしです) 1985年発表の高見照彦・結城奈都子シリーズ第2作の本格派推理小説です。3人の人物の1人称での語りが入れ替わる箇所があってちょっと読みにくかったです。名家の主人を取り巻く家族という古典的な設定があるので遺産を巡る(と思われる)殺人事件を期待しましたが、被害者は殺される理由がない人物だったというひねりを入れた謎解きです。登場人物たちの直接描写が少なくて誰が誰だかわかりにくいので登場人物リストを作って読むことを勧めます。終盤近くまでは人間関係の整理で手一杯というプロットで盛り上がりに乏しい展開ですが、解決場面での推理説明はきちんと犯人を特定しています。

No.1 5点 こう
(2010/03/29 01:30登録)
 これも本格ミステリフラッシュバックの推薦をみて読んだ本です。女子大生コンビ(奈津子、千鶴)と先輩(高見)の3人トリオがメインキャラクターで旅先の木曽の旧家で起こる殺人事件を扱っています。「葉山宝石館の惨劇」もそうですがとにかく文体(?)というか女子大生の会話や一人称の地の文が絶望的に駄目で読んでかゆくなりそうですがおそらくどの作品も同じなのでしょう。
 あまり切れ味は感じられない作品で初期作を考えると地味ですが真相は相変わらず良く考えて作られていると思います。
 ただやはり読んでいて萎えそうになる文体ではあります。 

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