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ミステリの祭典

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六甲山心中

作家 陳舜臣
出版日1971年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2010/03/26 15:13登録)
神戸周辺を舞台とした短編ミステリー集。表題作ほか、「染められた骨」「三角犯罪」「幻の不動明王」「骨を洗う女」「ぼくらは逃げた」が収録してあります。
陳氏の作品はおおむね人物造形がよくできていますが、本書は短編のせいか、人物は長編ほど丹念に描かれていません。内容はタイトルどおりやや暗めで(暗いのは好みだったりする)、後味もあまり好くありませんが、ストーリーの切れ味だけは好かったですね。
氏の著作には『枯草の根』『炎に絵を』『神獣の爪』など秀作ミステリが数多くありますが、それら主要なもの以外のほとんどのミステリが街の本屋で入手しにくくなっているのは残念です。

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