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ミステリの祭典

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衝突針路
大滝辰二郎シリーズ

作家 高橋泰邦
出版日1963年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2010/03/22 01:15登録)
三陸沖での貨物船同士の衝突事故を題材にした海洋ミステリ。
中盤までは、正直読むのがきつかったです。主人公のニ等航海士と事故時に変死した機関士の妹を中心に、相手船側の隠蔽工作、味方乗組員の裏切り、変死原因の追及とかが描写されますが、船舶の専門用語がポンポン出てきて、その説明も充分とは言えないからです。
終盤、海難審判の章になり様相が一変、スリリングな法廷ミステリとなり楽しめました。
準主人公のベテラン海事補佐人(刑事裁判の弁護士に相当)の大滝がいいです。一発逆転の最後の弁舌が爽快で、変死事件の真相も意表をついています。
大滝補佐人は、他の作品にも登場しているようなので読んでみるつもりです。

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