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ミステリの祭典

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ダービーを撃つ女

作家 高本公夫
出版日1986年05月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 江守森江
(2010/03/01 23:04登録)
「日本競馬には影の演出家が居り、演出を読み切れば馬券で大儲けできる」を標榜していた作者が、実際の日本ダービー(5月開催)を題材に当年2月(小説雑誌にヒッソリと掲載)に小説形式でダービー馬を指名発表した実践的暗号解読競馬ミステリーの金字塔!!
《当年のダービーデーが「ガリバー旅行記」でガリバー来日の5月25日であり、ダイナガリバーが勝つ》との予言的中は小説のデキなんか軽く吹っ飛ばすインパクトだった。
ダイナガリバーの単勝と枠連総流しで帯封(百万)の払戻しを受けた思い出深い一冊で心情的には10点でもいい。
全5編からなる短編集で、ミステリ的な素晴らしさは「雪が溶ければ」のダブルミーニングな解答だろう(ネタバレ:水になる→春が来る)
そんなセンスで馬券購入すれば小遣いには困らなかった。
※余談
作者本来の馬券指南本も暗号解読の趣で非常に楽しめた(昨年のエリザベス女王杯でも応用出来てクイーン馬券が炸裂しウハウハだった)

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