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ミステリの祭典

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王将たちの謝肉祭

作家 内田康夫
出版日1986年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2010/02/24 12:30登録)
内田氏は囲碁では『本因坊殺人事件』、将棋では本書を書いています。どっちも好きなんだろうなと想像できます。本書はミステリー度がかなり低いし、ミステリーではないともいわれていますが、私はあくまでもミステリーと認識しています。たしかにミステリーとしては上質とはいえず、むしろラストの名人戦での柾田圭三9段の迫力満点の死闘を見どころとした、どちらかというと心打たせる作品の仕上がりとなっています。そう考えるとやはり、ミステリーとして評価するのには無理があるかもしれませんが、前半から中盤にかけて、謎の言葉を記した封書、謎の死、連続殺人など様々な謎がミッシングリンク的に提起されて、ミステリとして引き込まれることはまちがいありません。
また、羽生善治は実名で、升田幸三や大山康晴は名前を変えて登場するところも興味深いですね。本書の発刊当時、羽生善治は無名(すくなくとも7冠前)だったのではないかと思うのですが。。。

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