凍える森 |
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作家 | アンドレア・M・シェンケル |
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出版日 | 2007年10月 |
平均点 | 3.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 3点 | 臣 | |
(2009/12/25 16:12登録) 2007年のドイツ・ミステリー大賞らしい。帯の児玉清さんの評にひかれて読んでみました。それと、1920年代に起こった実話(6人惨殺事件)にもとづいているところにも、興味が引かれました。 しかし、どこが評価されたのでしょうか。私は肌に合いませんでした。謎めいてはいるけど謎解きするほどではなく、スリル・サスペンスもわずかで、ただ重苦しく薄気味悪いだけです。ドイツではベストセラー首位独走だったらしいですし、国内未公開ですが映画化もされているようです。ドイツってミステリ後進国なのでしょうか? ページ数が少ないのでさっと読めますが、登場人物(事件の証言者)が意外に多く、シーン割りがひんぱんで、視点がコロコロ変わるので理解しにくいですね。洋画に多くありそうな展開です。もっとページ数を増やして人物描写をしっかりやれば、日本人にも受け入れられるのにと思いました。訳者のあとがきによれば、新しい手法により臨場感があるということだけど、関係者ごとの証言による章立て手法は、国内の「吉原手引草」でも経験ずみなので新しさは感じられなかったし、臨場感も最後の10ページぐらいにサスペンスがあった程度です。 ところで、近くの本屋ではクリスマス・コーナーに平積みされていたけど、なぜ? |