| 虚ろな感覚 |
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| 作家 | 北川歩実 |
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| 出版日 | 2003年02月 |
| 平均点 | 6.00点 |
| 書評数 | 2人 |
| No.2 | 5点 | ぷちレコード | |
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(2026/04/24 21:39登録) 7編からなる短編集。その中から2編の感想を。 「完璧な塑像」有野文江は、美容整形医の都波満彦に友人の梨恵を紹介し、都波と梨恵は交際し婚約するところまでいった。しかし都波には他に女がいたという理由で、婚約を破棄した梨恵は、一人旅に出た切り行方不明となった。梨恵からの音信が途絶えて一年が過ぎた頃、文江は街角で梨恵そっくりな女を連れている都波の姿を見かける。ここから二転三転して意外な結末を迎えるのだが、パズラーとしては粗が目立つし、人物描写は生彩が欠け、失踪事件にまつわる伏線がほとんど張られていないのは不満。 「告白シミュレーション」薬の副作用で一時的な前向性健忘症に陥った田坂摩耶は、ニ十分程度しか記憶できなくなる。 摩耶に好意を抱く主人公は、彼が短期記憶を覚えておけないのをいいことに、愛の告白を何度もシミュレーションしてみる。卑怯な恋愛遊戯の果てに明らかになる、滑稽かつ暗澹とした真相こそ作者の真骨頂だろう。 |
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| No.1 | 7点 | 虫暮部 | |
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(2024/09/19 12:24登録) 読み進むにつれて登場人物間で病みが盥回しにされて怖さと可笑しみを同時に感じる。と言う意味では、どの短編も騙しの構造が割と似ている気がするけれど、味付けにヴァリエーションがあってワン・パターンではない。あやせさやかのイラストいいね(ハードカヴァー版)。 唯一、「僕はモモイロインコ」のアリバイ・トリックは加害者被害者ともに動きが不自然で疑問が残った。 |
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