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ミステリの祭典

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闇へ降りゆく

作家 ディーン・クーンツ
出版日2000年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 Tetchy
(2009/11/10 00:20登録)
クーンツ得意のモダン・ホラーからファンタジー、幻想小説とその趣向は様々。
全7作の内、最も印象的だったのは最初の「フン族のアッチラ女王」と表題作。
特に前者は植物のような宇宙生命体の侵略物語がどう題名に結びつくのかが興味深く、その趣向に1本取られた感じだ(結局、内容的には大したことはないのだが)。
後者は家に現れる地下への階段というモチーフが秀逸。つまりこれこそが主人公の心の闇の深さのメタファーとなっており、人の悪意の底知れなさを仄めかして終わるラストも良い。

その他特殊な両手を備えた男の哀しみを描く「オリーの手」、実験で知能を備えた鼠の恐怖を描いた「罠」、異世界から来た熊の私立探偵とその異世界と現世との比較が面白い「ブルーノ」など前述のようにヴァラエティに富んでいるがずば抜けた物がないのも確か。

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