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ミステリの祭典

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寝台特急18時間56分の死角
ルポライター浦上伸介

作家 津村秀介
出版日1991年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2020/07/22 23:27登録)
予想どおりに話が展開していく作品でした。作者もそれは当然わかった上で筆を進めているものでしょう。ただ一つ意外だったのが、冒頭、長崎県大村市で起こる殺人事件で、ハンドバッグの中身がなくなっていた件でした。犯人が誰であるかは、読者には容易に想像できるように書かれています。作中の警察やルポライター浦上がその人物が怪しいと気づくのは半分近くなってからですが。また神奈川県藤沢市で起こる殺人事件がつながりを持ってくることも、当然と言えるでしょう。二人の被害者のつながりは、見当はつけやすいものの、悪くないと思いました。
そして後半はアリバイ崩しになってくるわけですが、これはどうということもありません。藤沢・名古屋間の経路は、時刻表を普通に確認すればわかるはずのものである上、その時刻表を作中に掲載していないのでは、アンフェアです。それでも全体の印象はまあまあといったところでしょうか。

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