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ミステリの祭典

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探偵小説のためのインヴェンション「金剋木」
探偵小説シリーズ

作家 古野まほろ
出版日2009年09月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 江守森江
(2009/12/15 02:00登録)
一部熱狂的ファンには読み所である妄想&カルタ対決を排除しスッキリ仕上がった(少し物足りない感もある)
毎回趣向を変えて楽しませてくれるシリーズだが、今回は特殊にルール設定された世界での事件で、西澤のSFミステリ的な作品になった。
読み飛ばしたくなる一見どうでもよさげな記述に推理の鍵を潜ませ、そのピースをロジカルに組み立てて紐解くフーダニットは相変わらず素晴らしく、最近の作家ではピカイチだと思っている。
現在、私的な本格ミステリ嗜好を一番体現しており、手放しで褒め満点にしたい気は山々だが、このシリーズには毎回何がしかの弱点があり一歩及ばない。
今回でも、少々ルール運用がファジーで、シンプルかつ厳格な運用でロジック展開して欲しかった。
作者自ら探偵役にフーダニットに特化していると宣言させている様にハウダニットが毎度チープなのはご愛嬌。
デビュー作が分厚い壁になり敬遠されているのが誠に惜しい。

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