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ミステリの祭典

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ダイスをころがせ

作家 真保裕一
出版日2002年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 E-BANKER
(2009/08/18 21:36登録)
作者らしい小気味いい展開が光る作品。
名付けるなら「青春選挙小説」!
~事業失敗の責任を押し付けられ嫌気がさし、総合商社を辞した駒井。元中央新聞記者で、故郷・静岡県秋浦市からの衆院選立候補を決意した駒井の高校陸上部での親友にして恋敵、天知。2人は理想とある目的とを胸に、徒手空拳でコンビを組んだ。夢と情熱にほだされて、応援に立ち上がった同級生たち。
私たちが手にしているダイスを今こそ転がそう。この国を変えるために、そして自分を変えるために!~

まぁ、面白いですよ。さすがです。
「選挙」という身近なようで、身近でないテーマをうまい具合に生かして、瑞々しい青春エンタメ小説に仕上げてます。
選挙というフィルターを通すと、人のいろいろなエゴイズムとか考え方が浮かんでしまうところもウマイ。
途中、さまざまな紆余曲折を経て、いよいよ衆院選本番が始まる・・・盛り上げ方も心得てます。
「34歳」という中途半端な年齢の男が、自信を取り戻し、本当の男に成長していく姿も妙に共感。
ミステリーとは言えないでしょうから、評価としてはこんなものですが、読んで損のない1冊と言えるでしょう。
(また、織田裕二主演で映画化されるかと思ってましたが・・・)

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