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ミステリの祭典

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キューバ・リブレ

作家 エルモア・レナード
出版日2007年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 Tetchy
(2009/08/11 23:14登録)
レナードの手による歴史小説。スペイン支配下にある1900年直前のキューバを舞台となっている。時代的にはアメリカがスペインからの支配から脱却しようとしている反政府軍を支援し、キューバの独立戦争勃発の前後を描いている。

レナードの物語の特徴として先の読めない展開と各登場人物たちの軽妙洒脱な会話。悪人なのにどこか憎めない奴らといった際立ったキャラクター造形が挙げられるが、今回はいつもの作品と違い、なんとも大人しい感じがした。特に軽妙洒脱な会話と、憎めない悪人どもといった部分が成りを潜め、どこか単調な感じがした。
しかし先の読めない展開については健在。

それでもやはり物足りないのは敵役どもの結末。なんかカタルシスが感じられない。レナードの物語の交わし方は知っているんだけど、やっぱりスカッと感は欲しいわな。

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