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ミステリの祭典

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マーキュリーの靴 三番館の全事件(2)
  

作家 鮎川哲也
出版日2003年03月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 あびびび
(2013/04/27 23:10登録)
どれも小粒だが、推理小説の原点のような作品ばかりで、それなりに楽しめた。元刑事の探偵に事件を依頼するのはでぶの弁護士。元刑事の事務所は汚くて、空気が澱んでいる。でぶの弁護士にとって体調を崩しかねない部屋だが、それでも事件の依頼をするのは、その探偵の事件解決率の素晴らしさだ。

しかし、この探偵は元刑事であり、裏付け捜査には真面目に奔走するが、ほとんど事件を解決したことはない。捜査が行き詰ると、必ず会員制のバーに行き、そこの達磨大師に似たバーテンダーに経過を報告して事件を解いてもらう。

そのバーテンダーは、エルキュールポアロのごとく、理路整然とした推理で(ただし、どこまでも謙虚である)謎を解明する。そして、その探偵はまたでぶの弁護士の信頼を深めていくのだった。

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