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ミステリの祭典

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ザ・スイッチ

作家 エルモア・レナード
出版日1986年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 Tetchy
(2009/07/22 19:46登録)
有閑マダムともいうべき奥さんが誘拐される事で、自分の中の“スイッチ”が入るという、実にレナードらしい作品。
レナードが上手いと思うのは男性作家なのに、女心の機微とか真理の綾とかを絶妙に描くところだ。
単に金持ちなだけ、何の過不足のない生活だけでは女性は繋ぎとめられないのだ。
「ストックホルム症候群」を扱った、とまでは行かないが、一般人が突然犯罪に巻き込まれて、非日常が破られ、自分の中の知らない自分が目覚めるなんてことを、こうも自然に描くとはなぁ。

しかしあの結末はなんなんだろう?最後の最後まで楽しんだのに、「へっ?」と思わず呟いてしまった。

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