home

ミステリの祭典

login
隠匿
検事補アレックス・クーパー

作家 リンダ・フェアスタイン
出版日2005年06月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2021/08/16 22:38登録)
これまで読んだ2作は気に入っていた作家なのですが…
途中までは留保つきですがおもしろかったのです。なぜ留保なのかというと、舞台がニューヨークにある世界有数の美術館であるメトロポリタン美術館と、そのすぐ近くにあるアメリカ自然史博物館という実在のミユージアムの内幕を暴くような内容になっているからです。どの程度そんなことがあり得るのかと思いながら、またこんなこと書いて名誉棄損にならないのかと心配もしながらも楽しんで読み進んでいったのです。
しかし、本来ならサスペンスが盛り上がってくる終盤になって、かえってがっかりしてしまったのでした。まるで迷宮のような巨大な自然史博物館の中で、アレックスがあるものを発見する段取りのあまりの偶然性、またその時の彼女の独り相撲の大騒ぎなど、白けてしまったのです。多数の関係者の中に犯人の個性が埋もれてしまって、意外性が感じられのないのも不満です。

1レコード表示中です 書評