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ミステリの祭典

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手袋の中の手
女性私立探偵ドル・ボナー

作家 レックス・スタウト
出版日2006年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2016/07/26 08:28登録)
(ネタバレなしです) 1937年に発表された本書は女性の私立探偵を主人公にしたミステリーとして時代を先取りした作品と評価されています。もっともキャラクター小説を期待すると肩透かしを感じるかもしれません。探偵役のドル・ボナーが死体を発見してショックを受けたり自分自身にはっぱをかけたりと感情を表に出すシーンもありますが、全般的にはドライに描かれています。スタウトは個性的な女性を描くのは決して苦手ではないと思いますが、探偵役としてはうまく書ける自信がなかったのかドルは本書以外にも中編「探偵が多すぎる」(1938年)と長編「苦いオードブル」(1940年)にも登場していますがそちらでは脇役扱いです。ミステリーとしての出来栄えは平均点的な本格派推理小説といったところでしょうか。

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