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ミステリの祭典

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犯罪王カ~ムジン

作家 ジェラルド・カーシュ
出版日2008年09月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2019/09/14 19:06登録)
2003年にアメリカで編集された17編のカームジン・シリーズには、直訳すれば「最も偉大な犯罪者あるいは最も突飛な嘘つき」という副題が付いています。
英首相チャーチル等愛読者が多いということで、とんでもない作品を期待していたのですが、第1作『カームジンの銀行泥棒』から始まり、全体的に意外にまとも? という感じでした。直前に読んだクレイグ・ライスが予想ほどお笑い要素がなかったのにはむしろ好感を持ったのですが、本作の場合は少々期待外れでした。いや、トリックとしてはなかなかのものなのですが。巨額の金を動かした犯罪者だと言いながら、語り手にコーヒーや煙草をおごらせたりする現在の状況とのギャップも、個人的にはそれほどおもしろいとは思えません。でもまあ『カームジンとあの世を信じない男』とかその続編とも言うべき『カームジンと透明人間』という珍品もあります。
シリーズ外の2編も収録。

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