廃墟の歌声 |
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作家 | ジェラルド・カーシュ |
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出版日 | 2003年11月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 6点 | 空 | |
(2022/05/26 23:43登録) カームジンもの4作は角川書店の『犯罪王カームジン』の収録作と重複しているので、残りは表題作等9編ということになります。で、通読してみると、カームジン以外で純粋なミステリと言えるのは(カームジンものでも1編はファンタジーですが)、半分以下です。しかし、SF・ファンタジー・ホラー系でも、ミステリ的な謎解きや意外性を持った作品は多いです。 最初の表題作は、廃墟アナン(原題は “Voices in the Dust of Annan”)の描写が始まった時点でオチの見当はついてしまったのですが、伏線をきっちりと張って、「私」がどうなるかは予測できませんでしたが、味わいのある結末にしています。『ミス・トリヴァーのおもてなし』は、今昔物語にもありそうな結末ですが、この後に『飲酒の弊害』(冒頭部分に注目)を持ってきた編集は、狙ったのでしょう。編集といえば、最後は表題作との対応で『魚のお告げ』にした方がよかったかもしれません。 |