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ミステリの祭典

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シャングリラ病原体

作家 ブライアン・フリーマントル
出版日2003年02月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 Tetchy
(2009/05/03 20:29登録)
連日TVを賑やかしている豚インフルエンザから派生した新型インフルエンザが世界中に猛威を揮っているが、そんな中、この作品を読む事が正にタイムリーだといえる。

南極の氷が溶け出すことで、古生代に封印された未知のウィルスが動物を媒体にして人から人へと感染する。それは老いを急速に進行させ、死に至らしめるという奇病だったというすごく恐ろしい内容。
しかも本書が刊行されたのは2002年。そして既に昨年来から騒がれていた鳥インフルエンザから変異した新型インフルエンザが将来猛威を揮うであろう事を既に予見されている。
そして今、極寒の地ではあちこちでこの小説で書かれているような奇妙な病気が続発しているというのだ。

単純に興味本位で読むのもいい。今、パンデミック(世界的大流行)の危機にある中、一読するに値する作品だと思う。
単なるパニック小説に陥らず、それを足がかりに各国の政治家が世界的リーダーシップを獲得しようと画策しているところもこの作者ならではの特徴。いやあ、政治家って、ホント、心底理解できんわ。

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