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ミステリの祭典

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黒の環状線

作家 山村美紗
出版日1976年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2009/05/01 21:25登録)
作品全体を支えるアイディアは、第3の殺人事件が起こったところで、それまでにヒントが出されているので誰でも見当がつくでしょうが、それでもなるほどそう来たかと、タイトルを思い起こしてかなり満足の納得となるのではないかと思います。
その中心アイディアだけでなく、最初の事件の変り種「密室」は、犯人が特に複雑な細工をせず、しかもそこから犯人のある特性が絞り込めるという点が、なかなかよくできています。また、第4の殺人でのアリバイ・トリックも似たアイディアは以前にいろいろありそうですが、すっきりしていて悪くありません。
全体的な構造もきっちりできた佳作だと思います。

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