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ミステリの祭典

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探偵三影潤全集2 青の巻
私立探偵・三影潤

作家 仁木悦子
出版日2005年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2022/12/17 20:31登録)
相棒の桐崎(きりざき)秀哉と探偵社をやっている三影潤の一人称形式シリーズ7編が収められています。
最初の『沈丁花の家』は本書中唯一桐崎が出て来ない作品。依頼人が家族にも隠していた秘密が意外で、しかも伏線がたっぷりあります。ただ犯人の動機がちょっと取って付けたような感じがしました。長めの『青い風景画』は、大胆すぎるトリックが使われていて、その現実性も気になったのですが、それよりダイイング・メッセージがわざとらしく、省いた方が良かったように思えました。やはり長めの『夏の終る日』は、2か月ほど前浮気調査を依頼されたことのある女から、すぐ家に来てほしいという電話がかかってくるところから始まります。これにもあまりに不自然なメッセージが(明らかに犯人の細工です)からんでくるところが不満でした。他の4編も手放しで誉めるほどではありませんが、それぞれ見どころはあります。

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