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ミステリの祭典

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殺人山行・穂高岳
山岳救助隊・紫門一鬼シリーズ

作家 梓林太郎
出版日1996年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2026/03/30 00:13登録)
山岳救助隊員紫門一鬼(しもんいっき)シリーズの1作です。カバーの二上洋一氏による作品紹介では「山岳推理小説」として「旅情ミステリー」とは分けていますが、大雑把に言えばトラベル・ミステリでいいでしょう。
北アルプスの難所で、激しい雷雨の後、前方数百メートルを歩いていた二人連れのうち一人が消えてしまったという目撃情報から始まり、発見された死体が元私立探偵だったと判明するあたり、なかなか期待させられます。しかし、紫門が本業ため事件捜査に専念できず、調査が長期にわたって断続的になるのは、求心力を損なっているように思えます。また、紫門が接触する探偵社の女性社員に言い寄られるのですが、紫門には三也子という恋人がいるので困惑して、という流れも中途半端なまま終わってしまっています。そんな細部の展開に不満はありますが、事件の全体構造は悪くないと思いました。

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