home

ミステリの祭典

login
マルヴェッツィ館の殺人
ジュリアン・ケストレル シリーズ

作家 ケイト・ロス
出版日2000年07月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 nukkam
(2009/04/17 17:49登録)
(ネタバレなしです) 1997年発表のジュリアン・ケストレルシリーズ第4作はケイト・ロス(1956-1998)の遺作となってしまいました。死の前年の作品ながら衰えを見せるどころか(講談社文庫版で)上下巻にまたがる重量級の歴史本格派推理小説です。下巻になってようやく顔を見せる登場人物がいたりしてストーリー・テンポがやや遅すぎる感じもありますが、冒険ロマン小説的なクライマックスや衝撃的な事実など終盤の盛り上げ方はなかなか劇的です。当時のイタリアの情勢やオペラの世界が描かれていますのでそれらに関心のない読者にはやや辛い面もありますが純粋な人間ドラマとしても十分楽しめます。

1レコード表示中です 書評