十二の秘密指令 |
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作家 | ブライアン・フリーマントル |
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出版日 | 1990年05月 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 7点 | Tetchy | |
(2009/04/16 22:12登録) イギリスの対外情報機関「ザ・ファクトリー」に潜入した二重スパイの捕縛をテーマにした12の連作短編集。その内容は二重スパイの誤認、ロシアからの亡命者の話、潜入中の工作員の救出、ロシアへのスパイ派遣、首相のインサイダー取引疑惑事件、世界的経済壊滅事件、ロシア皇帝の末裔の話などヴァラエティに富んでいる。 財政のスペシャリスト、度胸満々のアラビア語を操るエージェント、暗号解読のスペシャリストなど、実に魅力的。こういった微に細に渡ったエージェントの諜報活動を読むのは、非常に胸を躍らさせ、これぞ読書の醍醐味というのを味わった。 ただサプライズのために用意されていたのだろうが、ラストのどんでん返しは余計な設定だった。 こういうところが職人作家のいらぬサービス精神なんだよなぁ。 |