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ミステリの祭典

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特許裁判

作家 小杉健治
出版日1994年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2009/04/11 08:39登録)
おそらく10年以上前の作品だろうから、国内では、青色発光ダイオードの中村修二氏の裁判事件はまだ起こっていなかったはず。
またミノルタのオートフォーカス侵害事件は起こっていただろうが、国内では今ほど知財熱は上がっていなかった頃だから、時代を先取りした作品といえるのではないだろうか。

そして、知財熱が頂点の頃、現実感のある、企業社会を舞台にした経済ミステリーとして期待して本作を読んだのだが、知財に絡んで殺人が起こることに違和感を感じたし、また謎(オチ)が大掛かりすぎて、読後は現実の企業社会との差異に少ししらけてしまった。
現実社会に即した重みのある内容を期待していたのかもしれない。

しかし、ストーリーテラーである小杉氏の作品だけあって、謎解きや話の展開にわくわくしながら読み進んだことも事実で、まずまず楽しめた作品であった。

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