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ミステリの祭典

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殺意のバックラッシュ
ストライカー警部補シリーズ

作家 ポーラ・ゴズリング
出版日1991年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2017/11/04 01:13登録)
(ネタバレなしです) 1989年発表のストライカーシリーズ第2作の警察小説です。連続警官殺し(序盤で早々と4人殺されます)の犯人探しプロットです。冒頭で犯人が自分の賢さを自画自賛しているような場面がありますが、殺人手段のほとんどが遠距離からの狙撃ということでは知能犯らしさが感じられません。姿の見えない犯人相手にストライカーたちの捜査は後手に回ることが多く、特に肝心のストライカーのミスが目立つありさまで他の捜査官の方がお手柄ではという気がします。ハヤカワ文庫版の巻末解説ではこのシリーズを「クラシックパズラーに近い」と評価していますが本書に関しては、登場人物の1人が「確信は正しかった。だが、間違っていた可能性もある」と述懐しているように丁寧な推理で犯人を絞り込む本格派推理小説の味わいは少なく、作者都合でいくらでも(他に)犯人を仕立てられるような気がします。サスペンスがなかなかの切れ味でどんでん返しも上手く嵌っています。

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