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ミステリの祭典

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ウィッチフォード連続殺人
アボット主任警部

作家 ポーラ・ゴズリング
出版日1989年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2016/08/21 14:24登録)
初期はスリラー、サスペンス系を書いていたゴズリングですが、本作はイギリスの田舎町を舞台にした連続殺人を警察が捜査するという、いかにもイギリス謎解きミステリらしい作品です。
登場人物の一人がミステリ・ファンという設定ですが、ポアロとかH・M卿の名前がちょっと出てくるくらいです。ミッシング・リンク・タイプとも言えますが、ABC理論を引き合いに出すような読者への目配せもありません。アボット主任警部も、犯人はすべて同一人物なのか、模倣犯なのか決めかねています。
実のところ、真犯人を示す伏線は不足していますし、最後はジェニファーが犯人に襲われて辛くも助かり、そこで犯人の正体がわかる推理不要の段取りになっています。しかし、コージーやサスペンスに分類するには警察による捜査が主ですし、犯人の意外性、トリックにも気を配っているので、とりあえず本格派ということで。

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