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ミステリの祭典

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コパーヘッド

作家 ウィリアム・カッツ
出版日1985年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2017/10/30 23:37登録)
『恐怖の誕生パーティ』等のサイコ・サスペンスが知られるカッツの作品だからでしょうか、創元推理文庫では猫マークに分類されていますが、これはSF的設定を取り入れたポリティカル・アクション(戦争)・スリラーです。1982年作品で、BRAVOと名付けられている放射能無力化兵器の開発最終段階にあるアメリカに脅威を感じたソ連が、ボストンにあるその新兵器開発所を核爆弾で破壊しようという計画のド派手ストーリーなのですから。そもそも物理的に無理なこの「新兵器」、存在すればむしろ平和的利用にこそ有効なはずです。
コパーヘッドとは、その計画実行飛行機が搭載する、世界一の性能を誇るソ連製ミサイルのことです。最後にアメリカ側が講じた手段も無茶ですが、ソ連機がなぜそれに気づかなかったのかも不明。
そんなわけで穴だらけの荒唐無稽プロットではありますが、途中の展開は迫力があり楽しめました。

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