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ミステリの祭典

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血の栄光
私立探偵ポール・パイン

作家 ジョン・エヴァンズ
出版日1964年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2020/06/23 22:32登録)
ポール・パイン・シリーズの第1作。だいたいチャンドラーとほぼ同世代(生年はかなり離れていますが)の正統派ハードボイルドの一人とされることが多いジョン・エヴァンズですが、これで2冊読んだところでは、個人的にはむしろハメットとスピレインの中間的存在という感じがしました。スピレインみたいな通俗的派手さはありませんが、ハメットほど文学的とも思えません。多用される比喩はわざとらしいものが多いと感じました、論理的な謎解き的要素を重視するという点では、ハメットに近いでしょう。
本作では、12人もの牧師により執り行われる身元不明者の葬式という奇妙な謎に始まり、その理由付けだけでなくさらに二重の意外性を用意しています。最初の意外性には、この手だったのかとかなり驚かされたのですが、伏線が不十分だと思いました。二つ目の意外性の方は、伏線はありますが、まあこれはね…

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