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ミステリの祭典

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祝福の園の殺人

作家 篠田真由美
出版日1994年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 Tetchy
(2009/11/08 20:42登録)
今回は中世イタリアの僻地の村に存在する豪奢な庭園。
作者あとがきによれば、前作『琥珀の城の殺人』が少女マンガ的だという思いもよらない評価を受けて、逆に徹底して少女マンガ的舞台設定、登場人物にしたとのこと。
篠田作品は2回目だったのでこちらに免疫が出来たようで、『琥珀の城の殺人』よりも浸れた。

しかし4件もの殺人事件、しかも3件は毒殺事件と本格ミステリのコードに忠実なのに、全く本格ミステリらしくない。
実際事件そのものよりも「祝福の庭」に込められた亡き美女エレオノーラの切なる思いに胸を打たれた。
しかしそんなエレオノーラが愛を捧げた相手がそれほどいい男かぁ?と首を傾げたくなるほど魅力的に描かれていないので、違和感があって仕方がなかったが。

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