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ミステリの祭典

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O・ヘンリー・ミステリー傑作選

作家 O・ヘンリー
出版日1980年06月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 5点 弾十六
(2018/12/31 14:07登録)
小鷹さんオリジナル編集。単行本1980年、文庫1984年。文庫版で読んでいます。訳は小鷹チーム。(井上 忝子、郷 睦美、酒井 常子、佐々木 昤子、山崎 秀雄)
チェスタトンの同時代人(ひと回りほど年上ですね)ということで読みはじめました。当面評価5で。短いけど短篇小説は一つ一つが小宇宙。ゆっくり読んでゆきます。
(2018-12-31記載)

(24)Concience in Art (多分 New York World 日曜版が初出。単行本The Gentle Grafter 1908): 評価5点
ジェフ ピーターズもの。単純だけど楽しい話。ピッツバーグで一稼ぎ企む詐欺師たち。スティールタウンを頭から馬鹿にしきっています。ピッツバーグ=ニューヨーク間の往復鉄道料金が21ドル、ホテルまでのタクシー代が2ドルの時代。1ドルは消費者物価指数基準1905/2018で28.53倍、現在価値3169円。
(2018-12-31記載)

(25)Innocents of Broadway (多分 New York World 日曜版が初出。単行本The Gentle Grafter 1908): 評価5点
ジェフ ピーターズもの。ニューヨーク(世界第2の都市)の田舎者は人を疑うことを知らない。詐欺師の正義感が炸裂する! (5000ドルは上述の換算で1585万円)
(2019-1-1記載)

(26)Shearing the Wolf (多分 New York World 日曜版が初出。単行本The Gentle Grafter 1908): 評価5点
ジェフ・ピーターズもの。ケンタッキーの正直者がシカゴの詐欺師と対決する。偽札詐欺のやり口が興味深い。(1000ドルは上記の換算で317万円)
(2020-3-29記載)

No.1 4点 mini
(2009/02/04 09:57登録)
小鷹信光さんは翻訳以外に編纂の仕事もしているがO・ヘンリーの短編集も編んでいたとはね
短篇の名手O・ヘンリーは日本でも数社の出版社から選集が出ているが、これは小鷹さんが犯罪をテーマにした短篇に絞って編んだもの
O・ヘンリーは意外と犯罪小説を書いていて、詐欺師ジェフものなどはクイーンの定員にも選ばれている
犯罪分野に限定しないとすれば、私は最高傑作は「賢者の贈物」だと思うが、この短篇は犯罪とは縁が無いので収録されていない
一方、犯罪がテーマなら「一ドルの価値」なんて収録して欲しかったけどなあ
どうも制約上テーマ限定で、しかも本邦初訳の短篇も含むというのが売りだったみたいで、必ずしも作者の真の傑作選ではないため質的に物足らなさはある
逆にここまでミステリー分野に特化したO・ヘンリーの短編集は珍しいのでミステリー的には価値は大だ

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