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ミステリの祭典

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ラブラバ

作家 エルモア・レナード
出版日1985年07月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 mini
(2013/11/07 09:55登録)
発売中の早川ミステリマガジン12月号の特集は、”あまちゃんとローカル・ミステリの魅力” 、小特集として”エルモア・レナード追悼”
今夏に亡くなった犯罪小説の名手レナードの追悼特集やらないのかなと思ったら忘れてはいなかったんだねえ、早川文庫には代表作の1つ「ラブラバ」があるもんね

作品数の割にはあまり賞には恵まれていないレナードだが、MWA賞受賞の代表作の1つが「ラブラバ」である、変な題名だが主人公の名前で、音節的には”ラ・ブラバ”と区切る
創元文庫で初期の代表作「野獣の街」は既読なのだが、ちょっと対照的な感じもした
ストレートに面白いクライムノベルを読みたいなら、万人向きな「野獣の街」の方をお薦めする
しかし「野獣の街」はレナードでなくても書けそうな話なんだよなぁ、例えばチャールズ・ウィルフォードあたりならもっと上手く書けるんじゃないかと
その点「ラブラバ」は良くも悪くもレナードにしか書けない犯罪小説だと思う、独特の感性は読者との相性も有りそうで好き嫌いが分かれそうだ、でもレナードらしさが出ているのは間違いなくこちらの「ラブラバ」だろう
「野獣の街」を読んだ時にはレナードタッチと言われる文章がもう一つピンとこなかったんだが、「ラブラバ」を読んであぁこれがレナードタッチなんだなと思った

No.1 7点 Tetchy
(2009/08/20 23:44登録)
MWA賞受賞作という下馬評の割にはちょっと期待はずれ。
題名は主人公の名ジョー・ラブラバに由来する(しかしスゴイ名前だな。ジョン・ボン・ジョヴィとためを張る)。
このラブラバ、元シークレットサービスの捜査官で今は写真家というタフガイ。この男がマイアミで知り合った女性の保護に関わる事になるのだが、その女性がジーン・ショーというかつての銀幕スターでラブラバの憧れの人だったという、なかなか心憎い演出。

しかし、このタフガイと思われたラブラバの見せ場が意外に少なく、逆にジーンが物語をかっさらってしまったような感じだ。
だから題名と中身が一致しないなぁというのと、これで受賞?という懐疑が先に立ってしまった。
まあ、これもレナードらしいっちゃあ、レナードらしいけど。

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