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ミステリの祭典

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山口雅也の本格ミステリ・アンソロジー
山口雅也編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2007年12月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 ボナンザ
(2014/04/09 15:36登録)
他の三人に比べると地味な選集になっているのは否定できない。

No.1 5点 mini
(2012/08/24 09:55登録)
明日25日発売予定の早川ミステリマガジン10月号の特集は、”山口雅也責任編集 Masaya Yamaguchi's Mystery Magazine”
このパターン、今後は他の作家のもやるんだろうか
収録作家も、トリック一発屋スティーヴン・バーからアーサー・ポージス、ブラッドベリ、シェクリイといかにも山口らしい選択
バーはあの「最後で最高の密室」以外の短篇が読めるとは

そう言えば山口雅也自身の新作『《謎》の謎、その他の謎』が本日発売となるが、リドルストーリーを中心に据えたものらしい、好きだねえ
ストックトン「女か虎か」、モフェット「謎のカード」の題名をモジった作品が入ってるが、本の題名自体もC・ボーモント「夜の旅、その他の旅」をモジったものだろうね

便乗企画として山口雅也編集によるアンソロジーを、過去に書評済だが削除して再登録
これは角川文庫の企画で北村編、有栖川編、法月編が既に先行している
後発の山口としては使いたかった短編を先行3者に先に採用されてしまい苦しい選択になってしまったようで、それで本格かどうか微妙なリドルストーリー特集とか組まざるを得なかったんじゃなかろうか
しかしリドルストーリーの3大名作とそのトリビュート作など計5点が1冊で読めるのはなかなか他に無いので意義は有ると思う
その有名な3大リドルストーリーとは、フランク・R・ストックトン「女か虎か」「三日月刀の促進士」の2作と、もう1作がクリーヴランド・モフェット「謎のカード」である
そしてこの「謎のカード」のトリビュート作がE・D・ホック「謎のカード事件」なのである
これは最早パロディではないだろう、つまり謎のカードという初期設定に基づいて、ホックならどう解決するかという一つの回答だからだ
それにしてもホックは上手いと思う、たしかに解法がくどいのは否めないが、細かい所まで不自然でないように説明している
探偵役がレオポルド警部でもサム先生でもなくスパイのランドなのは内容的に当然だろう

ところでスティーヴン・バーの「最後で最高の密室」も収録されているんだな
今では早川がポケミスの形で復刊させてしまったので希少価値は薄れたが、私は別のアンソロジーで既読だった
これ読んだときは驚いた、究極の密室解法ではないかと思ったものだ、これに比べたらあくまでもトリックだけで言えばロバート・アーサー「51番目の密室」なんて誰かが思い付きそう
ただ後で知ったのだがスティーヴン・バーは典型的なアイデア一発屋型の二流作家だったらしい

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