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ミステリの祭典

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殺人オン・エア
マット・コブ

作家 ウィリアム・L・デアンドリア
出版日1983年12月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2010/09/16 21:15登録)
探偵役マット・コブの一人称形式で語られるシリーズ第2作。豪快アイディア一発勝負だったベイネデイッティ教授が活躍する『ホッグ連続殺人』とは全く違い、テレビ界を舞台にかなり饒舌でユーモラスなのんびりタッチが気楽に楽しめるミステリです。他の作品は読んでいないのですが、これがデアンドリアの本来の持ち味なんでしょうね。少なくとも本作では愛犬スポットもちゃんと活躍しています。
事件の顛末の方はいろいろな要素をとりあえず無難に収束させてくれてはいます。しかし、考えてみると最大の謎であるボーリング・ボールとフィルムの盗難理由は納得できるものではありません。その特別な記念ボールでなくても全くかまいませんし、フィルムもむしろ注目を集めない方がよっぽどましだと思えるのです。
最後のひねりも、ある方がよかったのかどうか、微妙なところです。

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