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ミステリの祭典

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ジャクソンヴィルの闇

作家 ブリジット・オベール
出版日1998年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2022/02/25 23:04登録)
様々なジャンルに挑戦するオベールの第3作は、完全にホラーです。基本的にホラーの非現実性・非合理性は論理的なミステリとは相容れないと思っているので、本サイトで採点すべきかどうか多少迷ったのですが、ハヤカワミステリ文庫から出ていますし、複雑なプロットを得意とする作者だけに様々な謎を散りばめている(完全には解答を出していませんが)ので、書評を入れることにしました。
最近読んだマーシャ・マラーの “Eye of the Storm” では犯人がいやがらせにゴキブリを使っていましたが、本作ではゴキブリの気持ち悪さが特に強調されていて、ジョージ・ロメロの某短編映画をも思わせます。しかし、作中では同じゾンビ・テーマでも『バタリアン・リターンズ』(未見)や『死霊のはらわた』等のタイトルが登場人物により言及されるだけあって、意外と風格のある演出のロメロより過激なアクション・ホラーになっています。

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