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ミステリの祭典

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鉄の薔薇

作家 ブリジット・オベール
出版日1997年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2016/11/27 21:40登録)
オベール初読ですが、他の作品の紹介文を読んでみると、この作者は得意なジャンルがあるというタイプではなく、様々な傾向の作品を書いているようです。で、本作はというと完全に荒唐無稽なアクション・スリラー。サイコロジカルなところもあり、ラストになって真相が明かされることになりますが、これについてはやっぱりねという程度です。登場する精神科医の扱いは無茶ながらおもしろくできていますが。
主人公ジョルジュとその妻マルタの設定がなかなかユニークです。最初の部分でジョルジュがマルタを二度にわたって見かけるのは、さすがに偶然が過ぎるので、二度目にはマルタがその場にいる必然性があるのかとも思ったのですが、何の説明もありませんでした。でもまあ、細かいことを言わず、次から次へと目まぐるしく様々なタイプのアクションを盛り込んでくれる嘘っぱちな展開を楽しむ作品でしょう。

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