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ミステリの祭典

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深夜特捜隊

作家 デイヴィッド・グーディス
出版日1967年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2019/04/13 08:44登録)
グーディス後期(1961年)の作品で、本作後には作者死去の1967年に出版されたものが1冊あるだけのようです。しかし邦訳は本書が最初で、ある程度知られた作家のように思える割には、この後に邦訳されたのは映画化されたことのある3冊だけです。他にも映画化原作としてタイトルだけは知っている未訳作品がいくつかあります。
さて、本作ですが、主役の元刑事コーリーが、町のはきだめの顔役から信頼されるようになって、という話だけ見るといかにもハードボイルドで、巻末ノートにも「警察小説とハードボイルド調をミックスした」とされています。しかし、文体は既読2作と同じようにコーリーの内面的葛藤をたっぷり描いたものになっていて、基本的に冷たく突き放すようなハードボイルド調とは全く異なります。特に本作では警察バッジが彼に語りかけてくるというシーンが繰り返し出てくるのですが、ちょっとわざとらしい感じもするほどです。

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