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ミステリの祭典

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マイアミ・ポリス/あぶない部長刑事
マイアミ・ポリス

作家 チャールズ・ウィルフォード
出版日1989年10月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2021/06/30 19:43登録)
マイアミ警察のホウク・モウズリー部長刑事シリーズ第3作は、初っ端からとんでもない話になっています。なにしろホウクがある朝「バーンアウト(燃え尽き症候群)」になって、出勤拒否、娘や同居している彼の部下エリタが話しかけても、ほとんど口も利かないという状態に陥ってしまうのですから。もちろんミステリとは縁遠い展開です。ホウクの視点と、犯罪に巻き込まれることになる穏やかな老人の視点とを章ごとに交互に配した構成ですが、6割ぐらいまではちっともミステリらしくありません。
その後老人の方は、留置場で知り合った男からある犯罪の計画を打ち明けられることになり、ホウクの方も父親の住むリヴィエラ・ビーチ市で静養していたところ地元の警察から協力依頼があったりして、やっとミステリっぽくなってきます。
最後はもちろん2つの流れがつながることになりますが、何とも救いのない結末が心に残ります。

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