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ミステリの祭典

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ポジオリ教授の事件簿
ヘンリー・ポジオリ教授

作家 T・S・ストリブリング
出版日1999年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2020/09/05 08:08登録)
巻末解説によると、エラリイ・クイーンの求めに応じて、1945年に再開されたポジオリ教授シリーズの第3期短編群は23編を数え、その内15編を選んだ "Best Dr. Poggioli Detective Stories" があり、本書はさらにそこから11編を選んだものだそうです。4編をカットする必要もなかったように思えますが。
山口雅也氏は「《向こう側》への希求」と題してこのシリーズを論じていますし、カバー作品紹介には「ミステリーのもう一つの可能性を追求した」と書かれていますが、本作を読んだ限りではそれほどのものかなと思いました。ホームズ由来のスタイルを採っているにもかかわらず異色な感じがすることは確かですが、いわゆる「奇妙な味」の短編やシュールレアリズム系小説にそれなりに親しんでいると、特に驚くほどでもありません。それでも独特な妙な味わいがあることは確かで、ポジオリ教授の説得力のない推理も楽しめます。

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