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ミステリの祭典

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遺留品
ケイ・スカーペッタ検屍官

作家 パトリシア・コーンウェル
出版日1993年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2016/10/04 00:01登録)
コーンウェルを読むのはこれが2冊目です。主人公は検屍官ですが、個人的にはやはり警察小説に分類すべきだろうなと思えました。あるいは検事やFBIであっても、公的捜査機関の活躍を描いたものは、結局同じタイプと言えるでしょう。逆に犯人が警察官だろうが検事だろうが、結末の意外性のパターンは変わらないのと同じようなものです。
前作『証拠死体』が謎解き的にも様々な要素を手際よくまとめ上げてくれていておもしろかったので、本作でもそこを期待したのですが、伏線の妙は今回ほとんど感じられませんでした。容疑者はかなり後の方になって浮かんできて、同一犯の最初の殺人と思われる事件に結び付きそうになるまではよかったのですが、その後が、どうも冴えません。最後に派手な展開にして、後味の悪い結末をつけてくれてはいるのですが、読者を納得させ損なっているという気がしました。

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