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ミステリの祭典

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死ぬほどいい女

作家 ジム・トンプスン
出版日2002年03月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 蟷螂の斧
(2013/02/15 10:38登録)
(タイトル・女⑮)幽閉された、ちょっといい女・モナに出会った訪問販売員のドリー。彼の独白で物語は進み、登場人物は6人です。犯罪に手を染めていく様子や精神が崩れていく過程ががノンストップで描かれていて、一気読みできました。

No.1 7点 mini
(2008/12/14 11:46登録)
ノワール作家の中でも日本でエルロイと並ぶ人気なのがトンプスンだ
トンプスンの個性が際立つのはやはり「死ぬほどいい女」だろう
内容はいたって地味、普通の平凡な民間人が、状況から次第に狂気へと駆り立てられる様を、淡々と描くだけである
派手目な「おれの中の殺し屋」とは対照的
「おれの中の殺し屋」はある種、特殊な人間性という感じもあって、読者側から見れば”こんな奴も世の中には居るかもな”的な距離をおいて客観的に眺められる面もある
しかし「死ぬほどいい女」の、平凡な身近な人物もこうして狂っていくんだよっていう方が怖い
小説としての纏め方もブッ飛んでいて、「死ぬほどいい女」に比べると、「おれの中の殺し屋」はどんでん返しなどミステリーとしてきっちり纏まっている分、ノワールとしてはちょっとマトモ過ぎる印象もある
やはり作者らしいのは「死ぬほどいい女」の方だろう

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