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ミステリの祭典

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維納音匣の謎
霞田兄妹シリーズ

作家 太田忠司
出版日2001年09月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 makomako
(2008/11/30 07:48登録)
霞田兄妹シリーズも4作目となると読むほうは気軽に物語へ入れる。アンティックオルゴールの話やウイーンのお菓子の話が物語に散らばっているのも楽しい。名探偵霞田志郎はとても優しいため、毎回犯人を特定していくつれて周囲の人や犯人にまで心を痛め最後に落ち込んでしまう。最後に何とか立ち直って物語り終了となり読後感がよいのだが、今回はやや違った終わり方で、犯人は真相があきらかにされた後もまったく反省の色なし。そのため名探偵は大いに怒って落ち込まなくてもすむ。
 初めて読んだときは違和感を禁じえなかったが、今回再読してみると最近のご時勢の先取りのような人間で違和感は前回ほどではなかった。そういえば前々作の倫敦時計の謎でもペットを殺されたのが動機となっており、最近の事件に共通するものがあるようだ。

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