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ミステリの祭典

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魔女の死んだ家
ミステリーランド/建築探偵シリーズ

作家 篠田真由美
出版日2003年10月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2011/08/30 20:37登録)
後に改稿されているそうですが、読んだのは講談社ミステリーランドのシリーズから出た版です。この作者を読むのは本作が初めてなのですが、最後の方になって、これはちょっと失敗したかなと思いました。いや、出来ばえそのものとは関係ない部分なのですが。
大きく3部に分かれたうち、子どもの視点から描かれた第1部は、まるで乱歩時代の作品のような雰囲気だなと思っていたら、作中でも後でその点については触れられていました。実際、そんな時代設定にしてもよかったような気がします。さらに第2部、第3部と視点を変えていて、なかなか凝った構成になっています。
結末の意外性は、「魔女の死んだ」事件の犯人と犯行方法、動機に関したものではありません。動機は説得力がありませんし、トリックは某国外古典短編の単純なヴァリエーションに過ぎません。それより第3部に入って起こってくる謎に対する解決が、想定範囲内とはいえ、まあ決まっています。
それにしても、あまり児童向けという感じはしませんでしたね。

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